出版社内容情報
『四谷怪談』の舞台はスカイツリーだった!?隅田川、両国、亀戸、深川……怪談や伝説が生まれた”現場”から、関東大震災・東京大空襲の旧跡まで。著者のふるさと、墨東の地霊たちのささやきを聴き、知られざる歴史をあぶり出す、魂の冒険譚。
目次
怪談の聖地
江戸の道
頼朝と牛鬼
火の記憶
お稲荷様と河童の町
亀戸逍遙
色町の話
水と怨霊
東京っ子達
御竹蔵今昔
回向院・怪船
深川十万坪
著者等紹介
加門七海[カモンナナミ]
東京都墨田区生まれ。美術館学芸員を経て、1992年『人丸調伏令』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
64
土地は人々が長く住んでいると、その積み重ねで物語性を帯びてくる。というわけで下町出身の著者の案内で、墨東地域の物語や特色を訪ねる一冊。ツアーガイドの腕の賜物か、これが滅法面白いのである。木母寺や本所回向院等、土地柄か寺社のエピソードが多いのであるが、間にちょくちょく挟まる著者の個人史にもまた凄いのがある。近所の鯛焼き屋の店主が深沢七郎だったり。また墨東といえば怪談、著者らしくそちらのエピソードもたっぷりと含まれており、怪談好きには堪らないものとなっている。夜と水が似合う墨東の風土、また訪ねたくなりました。2024/09/23
ポチ
32
墨田区、江東区を4年間かけてコツコツと散歩して集めた、江戸から明治にかけての怖いような懐かしいようなお話。明治の頃までは妖怪が跋扈していたんだなぁ、と思うと楽しくなります(^^)2016/04/28
たまきら
26
ギャラリーエフから。墨田区出身の著者の緻密な取材ににやり。自分は怪談はそれほど詳しくないんですが、やっぱり面白いなあ。スカイツリーの上から高層ビルたちを見ると、墓場みたいだなあ、と思ったことあります。2017/07/24
ぽろん
25
その土地、その土地に歴史あり。数々の時代物の舞台になった墨東。読んでいたら、自分の住んでいる所にも興味が湧いて来ました。今度、調べてみようかな。2016/04/06
おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず
24
再読。東京っ子達に出てくる、深沢七郎さんの「夢屋」の今川焼を食べたことがある。浅草の木馬館で開店披露、やけに甘かった。「話の特集」の後日談で砂糖の量を間違ったとか……2015/08/03