内容説明
ネズミの地下マンションや小鳥の美しい小屋から、果てはアメーバの持ち運び式住居にいたるまで、数々の驚きの実例を紹介。人間とはまったく異なる建築原理を明らかにし、生命の無限の可能性を示す動物学の新たな決定版。
目次
第1章 つくり手たち
第2章 つくり手は世界を変える
第3章 つくり手に脳はいらない
第4章 ここの責任者は誰だ?
第5章 一つの巣から別の巣へ
第6章 罠づくりに通じる二つの道
第7章 道具使いのマジック
第8章 「美しい」あずまや?
著者等紹介
ハンセル,マイク[ハンセル,マイク][Hansell,Mike]
イギリス・スコットランドの名門グラスゴー大学名誉教授「動物の建築」研究の第一人者として知られる
長野敬[ナガノケイ]
河合文化教育研究所主任研究員。自治医科大学名誉教授。生物学・生命論専攻
赤松眞紀[アカマツマキ]
自然科学系の翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
22
現在毛虫にはまっているので、冒頭で登場する自分の毛を使って繭を作るガの画像が欲しくて探し回るも、成虫しか画像がなくて娘と歯ぎしり。一生懸命動物たちを研究対象とし、擬人化された言葉を使わないように(無駄な)努力をする著者がおかしい。研究所ですがユーモアたっぷりで楽しく読みました。もちろん、ツリーハウス調べから派生して。2020/06/06
ヨクト
18
動物の建築学とは斬新な視点ですよね。ビーバー、シロアリ、蜂、鳥類は驚くほど機能的な巣を作り、クモは生物界では珍しい罠をしかける。それらはどこまでが遺伝的な本能で、どこまでが社会的な継承によるものなのだろうか。それに加え、道具を使う動物なども考察。脊椎動物だけでなく、アメーバなどの無脊椎動物も殻を作る。図が載っていたが、アメーバの殻には驚いたべ。2013/11/11
_pikopon
4
正統派のフィールド生物学&エソロジーの読み物。行動の進化だけでなく、巣の物理的構造、行動の分子遺伝学的な解説も充実していて、視点の広さはさすがティンバーゲンの弟子。2010/04/09
いきもの
3
かなりおもしろかった。巣の建築、罠の構築、道具など、動物が作り出す様々なものについて多角的に検証する本。扱っている動物は哺乳類や鳥、蜘蛛などの節足動物はもちろんのこと、原生動物( ツボカムリ属のアメーバ)まで広く扱っている。材料やその構築方法、行動原理や進化的な視点、それが周辺の環境に与える影響とさらにその変化した環境での進化に対する影響。一見、知的にも見える建築行動を分解して分析。果たして道具は動物にとって本当に役立つものなのかといった視点には恐れいったし、最後は美学にまで言及していて、幅広い。2013/06/03
takao
2
☆遺伝子の話と動物行動の話はどう関係しているのか。2017/06/02
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