内容説明
グローバル化する資本主義の到達点としての未来都市・ロサンゼルス。ユートピアとディストピア、理想主義と権力闘争が混在し、七色に変化する“水晶の都市”にアメリカの光と影が交錯する―主著にして都市社会学のメルクマール、変容し続ける都市をも捉えた最新版。
目次
1 陽光か、ノワールか?
2 パワーライン
3 家からの革命
4 要塞都市LA
5 ハンマーとロック
6 新・告白録
7 夢のゴミ捨て場
著者等紹介
デイヴィス,マイク[デイヴィス,マイク][Davis,Mike]
1946年生まれ。精肉工場の工員や長距離トラックの運転手など経て、カリフォルニア大学アーバイン校教授。著述家
村山敏勝[ムラヤマトシカツ]
1967年生まれ。筑波大学人文社会学研究科博士(文学)。成蹊大学文学部助教授。専門は英文学。2006年逝去
日比野啓[ヒビノケイ]
1967年生まれ。東京大学人文社会系大学院、ニューヨーク市立大学大学院卒業。成蹊大学文学部准教授。専門はアメリカ演劇・映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yooou
4
☆☆☆☆★ 度重なる移民の流入により人種・宗教・文化がぶつかり合うことで生み出されてきたLAの都市史がここに。濃厚なのに疾駆するスピード感に何度も振り落とされつつも読ませていただきました。2012/11/02
SQT
3
20世紀LAの歴史。学説史的に(?)重要なのは4章なんだろうけど前後も面白い(ただし1章を除く、この章は固有名詞多すぎてよくわからない)。3章、住宅所有者が景観やらを守るために組織して低開発運動を行うとか、日本でもあるのかな?(確か)6章、バチカンの方を向いてエイズとかに苦しむ人々を見捨て労組を叩き潰す教会と、ホームレス(4章にあるように柵付きベンチとかでひたすら排除される)に敷地を助ける解放神学の司教など。ロサンゼルスの複層的な(広義の)政治の動き、読み物として面白い2017/05/02