内容説明
1891年、若く野心にあふれた神経科学者・フロイトが著した初の著書『失語症の解釈について』。当時一顧だにされず稀覯本となったこの論攷を緻密に読解、脳と心の科学の草創期である19世紀ヨーロッパの言説空間を鮮やかに浮かび上がらせ、精神分析の起源に迫る。
目次
第1章 失語症の諸論文中のフロイト
第2章 自分の立場を作る
第3章 精神分析に向って
第4章 神経学的基盤に基づく言語理論に向って
第5章 「心理学的」基盤に基づく言語理論に向って
第6章 フロイト不在の失語症研究の現在
付録 S・フロイト「失語症の解釈について」
著者等紹介
グリーンバーグ,ヴァレリー・D.[グリーンバーグ,ヴァレリーD.][Greenberg,Valerie D.]
ツーラン大学ニューカム・カレッジ教授、学部長
安田一郎[ヤスダイチロウ]
東京大学心理学科卒。横浜市老人リハビリ病院長、横浜市立大学心理学部心理学教授を歴任
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