内容説明
イスラム、絢爛たる知のアラベスク。古代ギリシャとルネサンスをつなぐ懸橋となり、近代西欧科学の発展に決定的影響を与えた中世イスラム文化。数学、地理学、医学から天文学、錬金術、宇宙論まで、厳格なるイスラム教義との拮抗と融和を経て達成された驚異の文化的偉業のすべてを、豊富な図版をもとに解き明かす。
目次
帝国としてのイスラム―アラブの大征服
軍事力と結束―信仰・言語・思想
ルーツ―古代文明とイスラムの科学
宇宙論―森羅万象とイスラム
数学―科学に固有の言語
天文学―古代の遺産
占星術―自然科学の範疇外の科学的研究
地理学―イスラムの地図学と大航海時代
医学―イスラム神学の黄金時代と知の巨星たち
自然科学―百科全書的知識と機械装置
錬金術―魔術と神秘から実験へ
光学―理論と実験
中世後期のイスラム―第二の黄金時代
文化の伝搬―ギリシャ語・アラビア語・ラテン語
新たな西洋―宗教的権威と人間理性
エピローグ―近代科学と倫理



