内容説明
なよたけは夢じゃ!現し身の女として愛してはなりませぬ!幻想と現実が交錯する、美少女なよたけと青年文麻呂の美しくも哀しい恋物語―。西欧的教養の灯を掲げ、わが古典の森に踏み入って、演劇の可能性を大胆に拓いた劇詩人の代表傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T. Tokunaga
3
劇団四季の理想が手に取るようにわかる(浅利慶太は加藤道夫の弟子)。結局、観念的な美々しい世界への憧れ、プラスなものしかないユートピアとしての芸術、汚れた俗世のなかの希望、というようなもので回っているのが四季なのだなぁ。2022/08/22
たかひろ
0
ちくま文学の森でめちゃくちゃ面白かったから再読。 幻想と現世が交差するなかでの文麻呂の情熱的な恋の描写はすごくダイナミックで、文章だけど劇場を想像させるような、そんな力強い文章だった。 というか冒頭書き出しが魅力的すぎる!! 「 『竹取物語』はこうして生れた。 世の中のどんなに偉い学者達が、どんなに精密な考証を楯にこの説を一笑に付そうとしても、作者はただもう執拗に主張し続けるだけなのです。 「いえ、竹取物語はこうして生れたのです。そしてその作者は石ノ上ノ文麻呂と云う人です。……」 」2024/07/05
天明福太郎
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やっぱり戯曲はこういった大時代的なものがいい! 世界にあっという間に泣き込まれる。 とくにオチが大好き。2023/02/13
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