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内容説明
最新のゴヤ研究の成果を盛り込みながら、これまでまとわり付いてきた“ゴヤ伝説”を解体、より真実に迫る“等身大ゴヤ”を構築する。
目次
序章 誕生、そして不遇の修業時代―1746‐1774年 0‐28歳
1章 出世街道をゆく―1775‐1791年 29‐45歳
2章 無音の世界へ―1792‐1799年 46‐53歳
3章 首席宮廷画家として―1800‐1807年 54‐61歳
4章 戦争の目撃者「私は見た」―1808‐1818年 62‐72歳
5章 “聾の家”、そして亡命へ―1819‐1828年 73‐82歳
終章 ゴヤの遺産
著者等紹介
大高保二郎[オオタカヤスジロウ]
香川県生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。マドリード大学留学。跡見学園女子大学、上智大学を経て、早稲田大学文学学術院教授。専門はスペイン美術史
松原典子[マツバラノリコ]
香川県生まれ。上智大学卒業。早稲田大学大学院修士課程修了。シカゴ大学留学。現在、上智大学外国語学部准教授。専門はスペイン美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
376
ゴヤの成功への足掛かりとなったのはカルトン(タピストリーの原画)から。パッチリと目元も鮮やかな絵で、ロココの面影を多分に残している。もっとも、さすがにゴヤらしく背景には庶民たちの姿が描かれている。また、ゴヤで特筆すべきは生涯に何点も(12点?)自画像を描いていること。画家としての技量を最大限に発揮するのは、宮廷画家として残した肖像画群。この分野での最高傑作は「カルロス4世の家族」と「サバーサ・ガルシア」(女性像)か。着衣と裸のマハも凄い。そしてゴヤを最もゴヤたらしめているのが、スペインの闇を描いた一連の⇒2021/02/20
ハイク
105
ゴヤはスペイン生まれでベラスケスと同様スペインを代表する画家である。特に40代で宮廷画家となったのがスペインの最高画家として名実共に認められた。数年前にプラド美術館でピカソの「ゲルニカ」と共に「着衣のマハ」「裸のマハ」を充分な時間をとって説明付きで鑑賞したのが強烈な印象であつた。また併せて「カルロス4世の家族」も観てきた。「 プリンシペ・ピオの丘での銃殺」は日本で観た記憶がある。これらを見比べるとゴヤは描く対象が幅広く、作風が年代により大きく変化している印象がある。激動の時代を生きて来たせいかも知れない 2017/07/31
どぶねずみ
24
スペインで首席宮廷画家にまで登り詰め、ピカソに尊敬されていたゴヤ。18世紀は宮廷画家や宮廷演奏家になることが、芸術家にとっては最高なことだったのか? 色気ある裸体も描いたし、政治情勢のエグミまでも描き出したゴヤ。聴力を失ってからは、エネルギッシュな作品を生み出していくも、『裸のマハ』と『着衣のマハ』について告訴されてからは、78歳にボルドーに亡命。数々の感情が画から伺える。画家個人について知っていると、画を観る楽しさもぐっと変わってくるなぁ。2018/10/29
風に吹かれて
21
ロココ風の色彩で民衆の生活を描き、肖像画を描き、聴力を失ってからはナポレオン侵攻による凄惨な情景を描くなど、「ゴヤ(1746-1828)はつねに偉大な美術家であり、しばしば怯えさせる」(シャルル・ボードレール)(カバー表・折り返し)。 →2022/10/28
takaya
15
再読本。ゴヤの生涯とその代表的な作品がコンパクトにまとめらています。絵画だけでなく、版画、素描も紹介されていて、面白い内容となっています。美術が好きな人には、手軽に読め、楽しめる本です。2022/08/24