内容説明
モダンスタイルの誕生。19世紀末に成立した近代的都会生活を美しく飾ったアール・ヌーヴォー。個人と国家、家庭とフェミニズム、心理と神経病など、近代の誕生とともに生まれた価値観と美意識はいかに時代を装飾していったのか。
目次
アール・ヌーヴォーの変容―1889‐1900
第1部 ゴンクールの遺産(ゴンクール兄弟―歴史と精神の間)
第2部 波に揺れ而して沈まず―ベル・エポックと世紀末(貴族の共和制加担と社会的連帯;テクノロジーの放棄と手工芸の興隆;アマゾン、新しい女、そしてブルジョワ家庭にとっての脅威 ほか)
第3部 ロココ・リヴァイヴァルと工芸のモダニズム―第三共和制期のアール・ヌーヴォー(装飾芸術中央連合;新精神―政治家、芸術愛好家、職人;第三共和制とロココの文化遺産 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
ふむ2026/07/17
キャラ
0
装飾品と工芸と、芸術の概念の市民化。美意識が一般生活に浸透し、ハイカルチャーは崩れゆく。自由と放埓ともいえる革新的な表現。この自由さと形態の追究が、機能主義、構造合理性、素材使用の適切さ、機械美学の合理主義の土壌を養った。この時期に準備されたものとして、思想としての近代性(形は古典に留まる者)、形態としての近代性とで、人物によってそれぞれ異なる。古典主義に浸りっぱなしだった世界に、突如植物のような有機的な曲線と、素材のままに鉄の躍動感を表す表現が出てきたのだから、当時においてはかなり斬新に映っただろう。2026/05/04
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