内容説明
現代を起動させる理念の多くは、神意の実現をはかる旧約聖書時代のユダヤの民の使命感と苦闘からもたらされた。人類文明の源流をさかのぼり、正義・自由・進歩・希望・時間など、文明の礎となる観念を、ユダヤ人の倫理と受難史の内に見出す、大胆な文明史観。
目次
序 すべての発端はユダヤ人
1 月光の中の神殿―原初の宗教体験
2 暗黒の中の旅―不可思議な変貌
3 エジプト―奴隷から自由へ
4 シナイ―死から生へ
5 カナン―部族から国民へ
6 バビロン―多数から一人へ
7 それから今日まで―ユダヤ人は今も…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢仙人
1
ユダヤ人の歴史とユダヤ教の歴史を学ぶことができた。単一民族として長い歴史を生き抜いてきたことの理由までは分からなかった。2018/03/04
めぐみこ
0
旧約聖書解説本だった。遊牧民の歴史とか生活の様子についての本だと勘違いして借りてしまった(汗)。聖書にくわしくないためギルガメシュからの流れに驚きつつ、ここからバビロンに繋がるのかと納得。孫引きになってしまうがP269「神に『あなた』と呼びかけるとき、私は初めて『私』と言うことができる。『私/あなた』と言うとき、他の『あなた』が現実となる」が印象的。神を通じた自己認識なのかな。2014/07/27
kotetsu
0
旧約聖書などの知識があれば、内容を理解しやすいかも。ユダヤ人の時間に対する具体的な考え方等が知りたくて読んでみましたが少し的外れ?でした。内容的にはもっとスケールが大きく、未来は神のみぞ知るというような歴史的な宗教観を逸脱して現代社会における個人の価値観や判断の自由といった現代の根本的な価値観を見出したのはユダヤの人達の苦難と伝統的に過去から学ぶ姿勢があったからこそとのこと。いまでも戦争や内乱などで揉めていますがこの民族はこの先も、苦労しながら時代に学んで新しい価値観を導き出して行く民族なのかなと思った2013/01/27
呑司 ゛クリケット“苅岡
0
藤田田や塩野七生を読んでユダヤには興味を持っていた。それでもユダヤ人やユダヤ教について知っていることは少ないと思い手に取った本。数千年の歴史と散らばった話を集めた旧約聖書を読んでいても何も理解出来なかった。これが紀元前の話かと思ったらすごいことだと気がついた。ユダヤにはまだまだ学べることが多いと思った。2024/07/05
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