内容説明
他人の家で食わせてもらう食客。主人は客の才能を見越して恩を売り、客は功なり名を遂げて恩を返す。この主客の腹の探りあいこそが、政治を、文化を、歴史をつくってきた。諸国を居候遍歴した『三国志』の英雄・劉備。食客を3000人も抱えていた諸候…。「食客道」の源流に迫る草森史学の真骨頂。
目次
扁鵲、非常の人と知る
放浪の賓客・劉備玄徳(この児、非常の人なり;主客転倒;籠の鳥、網の魚;徽の猷)
平原君と信陵君(俺を笑った女の首をよこせ!;嚢中の錐;なんぞ泣く? ほか)
斉の田横の賓客たち(皆、自殺す)