内容説明
断食行者から拒食少女まで。宗教的な要請の下でおこなわれた古代の断食から、現代のダイエットまで、様々なかたちをとって、存在しつづけてきた「自発的飢餓の歴史」。なぜ人は食べなくなるのか。「断食」と「痩せたがる人びと」をめぐる、もう一つのヨーロッパ精神史。
目次
1 時間と文化の反映
2 聖なる断食
3 憑きものと魔法
4 奇蹟の乙女
5 空腹芸人と生ける骸骨
6 不食―医学的な謎と治療
7 病気の徴候としての不食と痩せ
8 神経性無食欲症を最初に記述したのは誰か
9 医師のものとなった自発的飢餓
10 神経性無食欲症のヴィクトリア期のルーツ
11 病的な奇蹟か、奇蹟的な病的状態か