内容説明
愛撫する身体という人間関係の基底から出発して、原理的には愛は不可能であることを証明し、それを宗教あるいは信仰が隠蔽することによって貨幣と資本が成立するメカニズムをフーコーとウェーバーの理論を敷衍して描き出し、現代社会の危機の必然性を明らかにする大沢社会学のエッセンス。
目次
孤独・性愛・信仰(存在論的孤独あるいは不眠;苦脳と死;コミュニケーションの基底 ほか)
貨幣の可能性と愛の不可能性(他者の余剰;単純な価値形態;成就しない愛 ほか)
主体性の変移と資本主義の精神―フーコーの向こう側(自己同一性の根拠=無根拠;可能性としての現実性;「主体化=従属化」 ほか)