内容説明
帝冠様式の昭和初期からポストモダニズムの今日まで、現代日本建築を蔽う天皇の影。「霊魂」「眼差し」「声」「心拍」など、天皇の身体が象徴される建築とは何か―。母子密着の心的構造を天皇受容の心性とし、その幻想によって構築された成果を大胆に分析する。全く新しい建築文化論。
目次
第1章 憑依の帝国「天皇霊」あるいは伊東忠太から帝冠様式まで
第2章 視線のオブセッション「眼差し」あるいは丹下健三の戦前・戦後の作品
第3章 死が露わになる時「声」あるいは磯崎新の原点
最終章 デジタル王「体温、脈拍、血圧、呼吸数」あるいは隈研吾の作品