内容説明
ポルトガル沖合はるか遠方の、アソーレス諸島に繰り拡げられる、クジラと難破船と愛の物語―。幻想味が絶妙の鬼才が、その実験的小説作法を極限にまで押しすすめ、織り上げた、詩的で象徴性豊かな小品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
118
ゆるやかなつながりを持ったタブッキの連作集。クジラが象徴的に使われており、人間の卑小さを浮き彫りにする存在として詩的に描かれている。これまで読んだタブッキの小説の中で一番難解で、作者の言わんとすることを掴むのは難しい。ただし文章自体は平易で、分かりやすい。邦訳の「断片」という言葉が暗示的で、これらの物語の断片をつなぎ合わせても、大きな空白が残る。それでもその空白は豊かなイメージに満ちていて、読み手を海と言う魅惑に満ちた世界へ誘ってくれる。2015/11/17
ののまる
13
これが、須賀さんがずっと訳したかった本なんですね。実験的な感じ。2015/03/13
きょうのまんぼう
0
小笠原諸島への行き帰りのフェリーでよんだ 2022/01/11
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