出版社内容情報
現代思想を軸としつつ、自然・政治・経済・教育・芸術・存在論など各分野の2010年代を総括し、来る2020年代のゆくえを見通す年頭特集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
29
篠原雅武×斎藤幸平 各先生の討議「ポスト資本主義と人進世」がよかった。篠原先生は、気候危機のもとでの被害とは、地震や台風で、家や道路が水没したり瓦礫になったりするということで、生活の場が壊れてしまうということ。これに対し、斎藤先生は、違った考えで、ヴェネチアとバングラの水没の意味は違うという。ヴェネチアはSUVやプラダ買って自滅だが、バングラは構造的な被害者・加害者という(173頁上段)。これは、構造的暴力論のガルトゥングを援用しているのではないか? 2020/02/09
たばかる
12
思ったより読み応えがあった。 2020/03/22
マープル
9
ユク・ホイ「東西のはざまで」を読了。短いインタビュー。ハイデガーが提起した西洋哲学の終わりの文脈を受けて、東洋思想の新しい展開、そして最先端のテクノロジーの哲学について語る。語り口は平明で明晰。私の大学の恩師は、新しい哲学の潮流は中国あたりから出てくるんじゃないかとおっしゃったが、まさにこの香港出身の哲学者はその先駆けなのかもしれない。2020/05/10
マープル
8
中沢新一へのインタビュー、『「レンマ学」とは何か』のみ読了。年末に井筒俊彦の『意識の形而上学』を引っ張り出して読み直していたところに、このインタビューで井筒と大乗起信論などが取り上げられていて、なんだかシンクロニシティ。また、数学の集合論等にも言及があり、今更ながらだがこれもシンクロニシティ。もっともっと勉強したいという気持ちになった。深謝2020/01/17
G.D
0
読了。毎年この総展望だけは読みたい。2020/05/20