内容説明
小説、ルポルタージュ、映画、漫画、武道、スポーツなど―多くの世界と往来を重ねて豊かになる文化社会学。その界隈を遊歩しながら、賑わいの風景と人々の姿を活写する。
目次
1 文学と芸術(社会学と文学;悪夢の選択―『闇の奥』の文明論;初期シカゴ学派と文学)
2 スポーツと武道(「芸術型」文化としてのスポーツ;武道とポピュラー文化;身体知の世界)
3 コミュニケーションと物語(「たらい兜」のコミュニケーション;感情と社会;物語としての人生)
4 文化の風景(キライワード辞典;いもづる式;「正しい」孤独死;ペットロス―親の死より悲しい;無法松の運動会;『姿三四郎』の闘技シーン;「いき」な対談)
5 人と面影(想い出す二、三のことなど―作田啓一先生を偲ぶ;追悼・作田啓一先生(一九二二~二〇一六)
鉄腕アトムの個人授業
ゲンプーケンと多田道太郎さん
革命的不誠実??
悠揚の人
「自然な動き」をつくる―三船久蔵十段)
著者等紹介
井上俊[イノウエシュン]
1963年、京都大学文学部(社会学専攻)卒。京都大学助手、神戸商科大学講師、大阪大学助教授・教授、京都大学教授、甲南女子大学教授、関西大学客員教授などを経て、大阪大学名誉教授。専攻:文化社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぷほは
2
『becoming』って作田啓一の「生成」から来ていたのか。。ということを今更ながら知ることとなった。もといた大学の元京大の先生が2000年ごろ立ち上げた学生団体に所属していたので、私も実はこの「界隈」の末端の末端にいたことになる。京大の研究生と何かの試験監督で一緒になったとき、研究会でお菓子をボロボロこぼしながら冗談を言っている作田啓一の事を聞かせてもらったりしていた。勿論、私などの木端が面識を持てるようなひとではない。最初に触れた文化社会学は、シカゴ学派のルポ参照から来ていた事を思い出すことができた。2021/08/03