内容説明
カーストはこれからどこに向かうのか?差別に苦しみながらもカーストの伝統的な役割である食肉屠畜で経済力をつけたカドギの人びと。グローバル市場経済への包摂と王政から共和制への移行という激変の時代に、カーストが日々の営みの中で再創造され、生の肯定の拠点となっていく過程を示す。
目次
カーストとして生きる/個人を生きる
第1部 肉売りカーストという役割(交わされる財とサービス―ネワールのカースト間関係;暮らしを支える共同性―親族関係と生活組織;カースト役割と個人の信仰世界の交差)
第2部 食肉市場の形成とカースト役割の組み換え(生活の場の重層性―カースト役割と市場取引;食肉市場の形成とカースト間関係の変容;食肉のカースト社会からの離床;供物としての肉から商品としての肉へ)
第3部 国家的変動への下からの接続(カースト・イメージの読み替え;交錯する関係性とその操作)
下からのカーストの再創造
著者等紹介
中川加奈子[ナカガワカナコ]
1978年京都市生まれ。関西学院大学社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、日本学術振興会特別研究員。専攻は文化人類学、社会学、ネパール地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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