内容説明
新しい技術は生のとらえ方をどう変えたか?無償の臓器提供の背後に見え隠れする苦悩、部品化した身体の行方、脳死論争の現在…。制度と実践を緻密に分析することで、身体への技術的介入の先に現れる、生と死の姿を浮き彫りにし、社会と経済の秩序の再編プロセスを描き出す。
目次
臓器移植の人類学
第1部 臓器移植の経済論(社会政策としての贈与;「愛の経済」と市場経済)
第2部 医療実践と身体の変容(人はいかにして臓器を提供するか;レシピエントの身体における自己と他者;ドナー家族とレシピエントが出会うとき―匿名の贈与とその効果)
第3部 身体と経済の再編(正当性をめぐる政治―脳死論争の現在;グローバリゼーションと医療政策の行方;治療から数の調整へ―身体へのまなざしの変化)
技術とともにある生
著者等紹介
山崎吾郎[ヤマザキゴロウ]
1978年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間科学)。日本学術振興会特別研究員を経て、大阪大学未来戦略機構(第一部門)特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。