内容説明
女ことば・男ことばって本当は何だろう?ドラマやマンガの登場人物と私たちの話し方が違うのはなぜ?身近なことばから、ジェンダーの「当たり前」を問い直す。
目次
ことばとジェンダーのかかわり
1 つくられる「ことば」
2 メディアがつくる「ジェンダー」
3 創造する「ことば」・抵抗する「ことば」
4 変革する「ことば」
5 ディスコース研究のアプローチと方法
著者等紹介
中村桃子[ナカムラモモコ]
関東学院大学経済学部教授。言語学・英語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Chicken Book
8
当たり前に使っている言葉のなかに、無意識にもジェンダーイデオロギー、文化ヘゲモニーが隠れている。本書の執筆を担当している著者の9割が女性であることからわかる通り、女性が口うるさいくらいジェンダーに対して批判的に発言してくれないと男は気づきません。2021/10/08
kenitirokikuti
6
図書館にて。2010年刊行。編者の中村氏は言語学・英語学専攻で、社会言語学/「ジェンダーと言語研究」のひと。他著によると、日本のジェンダー言語学ではフェミズム運動とは関連が薄かったそうである▲表題はやや不適切で、実際のところはフェミニスト言語学者が持ちトピックスを語るという感じ▲言語学者によるドラマ・マンガ分析は低解像度という印象が強くなった。繊維に疎くて服飾を語れるか、みたいな▲〈「巨乳はセクシー」というジェンダー・イデオロギーが「ついて語る」言説によって作られたのならば〉。そうではないのでは?2020/08/04
めい
3
違和感を感じていた部分がはっきりした。押し付けられた常識というものの多さ、容認を選択をしていたこと。『彼女の中に彼はいるが、彼の中に彼女はいない。』と言うところから考えるから見えるものがある。BOX5の考察はとても興味深い。男女平等を考え直す一冊。2014/07/03
ず〜
2
言語に関してもジェンダー一般に関しても知らないことだらけで勉強になった。言語学初心者もジェンダー学初心者も無理なく読める内容だと思う。2017/11/15
RUI
2
言葉の裏には社会的な役割りを担わせたり、特徴づけるものがあったりと怖いですね。単語そのものに、含まれていると思うとお喋りも難しくなりそうです。歴史的背景によって、日本人は縛られているように感じました。2014/11/06