内容説明
前触れもなく全財産をもってゲルごと移動する遊動的な人間関係。遊牧民たちの内面に濃い影を落とす社会主義。モンゴル遊牧民とともに450日間暮らした著者の経験と実証的調査に基づき、モンゴル国の牧畜社会の現在を活写する。
目次
現代モンゴル遊牧民の民族誌へむけて
第1部 二〇世紀のモンゴル―変化する国家体制のもとでの遊動的牧畜(遊牧民の暮らしと変化;現代モンゴル遊牧地域;離合集散する遊牧民と世話のやける家畜たち)
第2部 分配された牧畜資本―社会主義から市場経済への移行(協同組合の解体とその後の模索;土地私有化政策とローカルな実践)
第3部 遊牧社会の変化と連続―激動の時代のなかで遊牧民として生きる(遊牧民にとって家畜とはなにか;現代に生きる遊牧民)
遊牧社会が経験した社会主義とポスト社会主義
著者等紹介
風戸真理[カザトマリ]
1973年、東京生まれ。京都大学教育学部卒業、京都大学人間・環境学研究科博士課程単位取得退学、京都大学人間・環境学博士。専門は人類学。現在、京都大学地域研究統合情報センター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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