内容説明
社会学、心理学、哲学、現代思想、精神分析学など、学問の領域を超えて分析されてきた自己。「新しい個人主義」の時代にますます錯綜する自己の概念を、ゴフマン、ギデンズ、フロイト、フーコー、バトラーらの理論を引きつつ、体系的に整理した画期的な紹介書。
目次
序論
第1章 自己、社会、日常生活
第2章 自己の抑圧
第3章 自己のテクノロジー
第4章 自己、セクシュアリティ、ジェンダー
第5章 ポストモダンの自己
結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルーハート
3
社会学から自己論を展開し書。精神分析あり、フーコーあり、ジェンダーあり、ポストモダンありで、充分に読みごごたえのある内容になっている。初学者にも読みやすいのはひとえに翻訳者の力量によるものである。2017/07/19
ひつまぶし
1
自己論が理論的な要点の一つになるだろうという予感だけはあって、しかし全貌がよくわからないので、片桐雅隆『不安定な自己の社会学』で紹介されていた本書を読んでみた。ミード、ゴフマンをからめた社会学的な自己論からはじまり、精神分析、フーコー、バトラーを経由して、ポストモダ二ティを語り、バウマンで無理やりまとめたという印象。自分にとって必要な部分の当たりは付けられたので良しとするとしても、不安定な自己を語りつつも、どこか自己の実体をとらえたがっている自己論の不毛さを感じてしまった。そもそもそこが落とし穴では。2021/06/21
ゆうき
0
己論を社会学、心理学、哲学を横断して分析した一冊2013/12/12