内容説明
今日の日本に空気のように充満するナショナリズムの兆し。そこに潜む無自覚な暴力や抑圧への違和感を手がかりに、それらを意識化/言語化し批判的に検討することを試みる。
目次
プロローグ 「ナショナルなもの」への違和感
第1章 「ナショナルなもの」の台頭―九〇年代の気分
第2章 戦後における「ナショナルなもの」―ディレンマの屈光
第3章 「日本」にとっての二つの「他者」―脱亜入欧イデオロギーの呪縛
第4章 テクノ・オリエンタリズムと「ナショナルなもの」―同一化すべき「他者」からの眼差し
第5章 アジア・オリエンタリズムと「ナショナルなもの」―差異化すべき「他者」への眼差し
第6章 「日本らしさ」をめぐるポリティクス―キッチュなノスタルジー
エピローグ 「ナショナルなもの」のゆくえ
著者等紹介
阿部潔[アベキヨシ]
1964年名古屋に生まれる。1987年関西学院大学社会学部卒業。1992年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学、東京大学社会情報研究所助手。1995年関西大学総合情報学部専任講師。1997年関西大学総合情報学部助教授を経て、現在、関西学院大学社会学部助教授、博士(社会学)。1998年4月から一年間、British Council Fellowshipを得てロンドン大学ゴールドスミス校に客員研究員として滞在。専攻は社会学、メディア/コミュニケーション論
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