内容説明
分析的宗教哲学の定石。科学的でないものを論じても意味がないか?宗教は心の弱い者の逃げ場所か?神と悪は矛盾するか?この世界はどうしてあるのか?宗教について、肩の力を抜いて考えたい貴方に向けて書かれた、宗教と哲学のための十章。
目次
1 宗教的議論の意味(論理実証主義の宗教批判;宗教の心理学的解釈)
2 悪の問題(「悪の問題」の論理構造;自由意志による弁護 ほか)
3 神の存在論証(宇宙論的論証;目的論的論証 ほか)
4 信仰と理性(信仰の倫理;「合理性」の行方)
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著者等紹介
上枝美典[ウエエダヨシノリ]
1961年愛媛県に生まれる。1984年京都大学文学部卒業。1990年同大学院博士課程単位取得。1995年ニューヨーク市フォーダム大学大学院哲学科留学(フルブライト奨学生)。現在、福岡大学人文学部助教授。著書『西洋哲学史[古代・中世編]』(共著、ミネルヴァ書房、1996)。訳書『中世思想原典集成』第19巻(共訳、平凡社、1994)
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感想・レビュー
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アン・シャーリー
2
読みやすく、わかりやすい英米宗教哲学の本。「できれば大学の教養課程のテキストとして使えるようにと配慮した」とのことで、各章の終わりにまとめとして復習問題・発展問題がついています。その読みやすさときたら、読みやすすぎて逆に不安になってしまうくらいのもので、しかしやっている内容は「素朴な疑問をいちから丁寧に問いなおす」というもの。私を含め、何かに興味を持った初学者が最初に読むべきなのはこういう「教科書」なんじゃないかと思いました。でも、今調べたら第二版というのがあるので、そっちを買ったほうがよかったのかも。2012/05/16
thuzsta
0
論理学のような神学。2010/05/21