内容説明
ポスト近代の社会理論を再編し、諸立場に適切な位置づけを与えつつ、新たなる理論形成への可能性を問う―、社会理論のメタ・セオリー。
目次
１ ポスト近代と社会理論（モデルネ論争の知識社会学；時間と歴史と物語；ポスト近代の自己意識）
２ 「大きな物語」と時代解釈（近代の歴史意識とユートピア；「大きな物語」の解釈学）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
7
「ハバーマスは…老年保守派の「前近代主義」と青年保守派(バタイユ、フーコー、デリダ)の「反近代主義」とが混ざり合って「緑の党」やエコロジー運動と結びついていると見ている。エコロジー運動、フェミニズム、地域運動等の一連の「新社会運動」は近代の終焉という共通認識から出発して、新しい手法で社会と自然(内的・外的自然)との調和を目指す思想であるが、それは全体として「自然回帰」を基調としており、「内的自然の魔術化」と宗教的なものの再活性化に向かう危険を有している。」2021/05/14
