内容説明
語り物から文楽に及ぶ歴史的追究と、芸態・様式・他ジャンルとの関わりからの照射を通して、浄瑠璃事情解明へむけて確かな内容を贈る。新研究の浄瑠璃。
目次
第1部 浄瑠璃史をめぐって(語り物の世界―浄瑠璃のはじまり;寛永期の浄瑠璃―「鎌田」の周辺;金平浄瑠璃の流行;近松門左衛門の登場;操浄瑠璃の黄金時代―合作浄瑠璃における立作者の推定;近松半二と菅専助;江戸浄瑠璃と草双紙―「草履打ち」の系譜;文楽と地方の人形芝居―淡路と伊那谷の場合)
第2部 浄瑠璃の芸能とその周辺
(浄瑠璃の作劇法;浄瑠璃の読み方―詞章と曲節;浄瑠璃の上演形態と興行―人形遣いの登場;浄瑠璃の歌舞伎化―岩瀬文庫本『源氏供養』をめぐって;浄瑠璃と歌舞伎の交流;芸能者の社会的位置)