内容説明
山ノ神と石仏に巡りあう。東京近郊の山ノ神と石仏に触れながら往く山歩き、峠越え、里往還。
目次
青春の山再訪―傷ついていた三頭山
秩父困民党発祥の根拠地に迫る―将門伝説の城峰山と秩父山間耕地を往く
ブナの森と天狗の山を訪ねる―群馬県・玉原高原逍遙と迦葉山登拝
感嘆した高尾山の森―自然と信仰の見事な混淆
蟻の行列のごとき登山者の群れ―相模は阿夫利の大山に登る
忘れられた峠路をたどる―奥多摩・長沢背稜と仙元峠
雨の奥武蔵を歩く―二子山・武川岳・妻坂峠
新緑と山菜にスプリングエフェメラル―秩父・熊倉山
東京都のブナ原生林を登る―奥多摩・鷹ノ巣山
秩父往還の峠路を往く―奥秩父・雁坂峠〔ほか〕
著者等紹介
松尾翔[マツオショウ]
1943年東京生まれ。20歳の頃から山歩きを始め、山行歴は40年に及ぶ。そうしたなかで、山および山村の民俗に興味を抱き、「山ノ神」を中心に「山岳信仰」「山岳石造物」などを、首都圏および西上州山地に軸足をすえて調べる。また、「山村民俗の会」「奥武蔵協会」「日本石仏協会」などに加入して、それぞれの会誌に調査報告や論考などを寄稿している。著書に『西上州山地・人間との境をゆく』(青娥書房)など。「山地民俗関東フォーラム」事務局、同フォーラムの同人誌『せこ道』編集発行人
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感想・レビュー
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きょ
3
秩父奥多摩の山歩きの本といえば、私の好物である。私には体力も脚力も、ここまでの行動力もないけれど、好奇心だけは強い。というわけで、こういう本は ひじょうに楽しい。自分が歩けない山の中に連れて行ってもらったような、感動であった。2015/02/12
yamakujira
2
関東近郊の山や峠を歩いた54篇の紀行文集。著者は「山村民俗の会」「日本石仏協会」などに籍を置いているため、民俗学的な興味を強く持つことが文章からうかがえる。どこかへの連載をまとめたものなのか、一編が短い。コンパクトにまとめられていると言えば聞こえはいいが、推測についての検証が物足りなく感じる部分もある。 (★★★☆☆)2013/05/17