内容説明
明治三十六年に市川團十郎(九代目)と尾上菊五郎(五代目)が歿し明治歌舞伎は終焉した。その「團菊」以後の明治末期から大正への生彩のある話題に富んだ劇壇世相史、劇界太平記。
目次
團菊の死
四人同盟と新派激昂
我当東上と芝翫脱退
劇評家の人々
『後藤又兵衛』と『桐一葉』
新作の擡頭と左團次の死
明治座と新左團次
團十郎追善劇と芝翫復帰
鴈治郎東上と大河内社長
川上と両大関の山口定雄
東京を動かぬ伊井蓉峰
水野好美の奨励会
伊井と対立した高田実
新劇団の勃興
三木竹二と『歌舞伎』
歌舞伎座の大河内時代
松竹会社の進出
洋行帰りの左團次
帝国劇場の創立
騒動つづきの歌舞伎座
田村の市村座篭城
左團次と綺堂
懐かしい遊楽座
文芸協会の俳優養成
抱月と須磨子
種々な新劇団と鴎外博士
下り坂の新派劇
菊五郎の活躍ぶり
著者等紹介
伊原青々園[イハラセイセイエン]
明治3年、松江生れ。本名:伊原敏郎(としろう)。演劇研究家、劇評家、劇作家、小説家。文学博士。第一高等学校中退。二六新報、都新聞で劇評を担当。坪内逍遙に招かれ「早稲田文学」の編集。三木竹二歿後の「歌舞伎」主催、編集。日本演劇史三部作で朝日賞受賞。昭和16年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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