内容説明
『残すべき歌論』を完成し、さらに作歌で近代を超克しようとする待望の第九歌集。一層内面化が進む現況にあって、平穏ならぬ時代に生きる独行者。洗練された都市生活者が歩む渾身の成果。
目次
司会者―二〇〇九年(大小のクリップ;ギャラリーへ ほか)
夢の途上―二〇一〇年(草案づくり;ガウディの塔 ほか)
蔵書の津波―二〇一一年(闇のビル街;声をもとめて ほか)
世紀末のクリムト―二〇一二年(春を待つのみ;初仕事 ほか)
責任―二〇一三年(街こごる;冬のいなづま ほか)
花明の前後―二〇一四年(厳冬のシベリア;古書市へ ほか)