感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
23
五十鈴川のみなもとふかく辿りきて高麗(かうらい)広(びろ)といふ字にあふ p13 道標のしろき木肌が濡れてゐた朝のあめ降る森の三叉路 p13 梅のまわり冷たく冴えてほそぼそと枝の交差にふる冬の雨 p16 ふかくふかく汲みあげて澄む井はなきか砂礫と化した街の路上に P31あたたかく夜の雨は降り樹やけものらはたやすく害(そこな)はれにき P36 犬が嗅ぐけものの骨をほのじろく洗へる朝の雨とおもふよ P422017/04/28
はち
5
大辻さんの第五歌集。二部構成の歌集であり、2002年から2005年までの作品である。IとIIで別の人になったように感じた。Iはその当時の政治やスポーツ(日韓W杯に触れられた作品)、過去の恋や平家みちよ(!)に捧げられた作品まである。雑多なイメージ。それがIIになると一気に落ち着いた印象になる。文体が落ち着いていくのを堪能した。2016/06/15
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