内容説明
雨がふらない日がつづいて、すでに3年。サバンナはカラカラにかわき、どんなに大切に育てても、作物は茶色くかれていく。牛も乳を出さなくなった。ある日、待ち望んだ救援物資が届くが、よろこびもつかの間、母さんたちは顔をくもらせた。「また、兵士たちが襲ってくる」ステファン、ウル、デングの3人の少年は、家族を村に残し、森のなかへと身を隠した。一夜明けて、村に帰った少年たちが目にしたものは…。アフリカ、スーダン南部の小さな村を襲った、干ばつと内戦のなかを必死に生きのびようとする子どもたちの姿を描く感動の物語。
著者等紹介
ミード,アリス[ミード,アリス][Mead,Alice]
1952年生まれ。アメリカ合衆国、メイン州在住。教職生活ののち、その経験をいかし、「障害」、「貧困」、「紛争」など、子どもたちを取り巻く厳しい環境をテーマとした作品を発表し続けている
横手美紀[ヨコテミキ]
レコード会社勤務を経て、翻訳家として独立。世界のドキュメンタリー番組の翻訳、単行本の翻訳など、幅広い活動を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽけっとももんが
2
内戦のスーダンを生きのびて、とサブタイトルにあるけれども、彼らは生きのびたのか。これからどうするのか。難民キャンプがゴールかと思えば、民族の争いはそこにもある。情報のない彼らは何を目標にすればいいのか。ステファンが、不安なく過ごし、勉強できる日が来ますように。2014/09/19
テツ
1
スーダンの内戦について書かれた児童文学。某NPOの方から頂きました。大人の様々な思惑が絡まり合って起きる戦争の影には必ず犠牲になる小さく弱いこどもの姿が。左巻きではないし世界中の軍隊を無くそうなんてお花畑なことは考えないけれど、大人の起こした争いの犠牲になるこどもが少しでも減るようにとは願う。過酷な日々の中、教科書を大切にするスーダンのこども達。彼らが勉強し力をつけ、苦しさや悲しさを学んで大人になったらそのときに平和な世界が完成しないだろうか。2013/11/28
R_Murakami
1
過酷な状況で教科書を大切にする、という気持ちに打たれた。主人公が、自分たち子どもだということを思い知るシーンに胸がつまった。2013/03/24
にたま
1
過酷な世界を生きていく子供たちの話。救いある終わりとはいえ、物悲しい話。2012/06/17
hsksyusk
0
★3つ。スーダンの南北内戦を舞台にした児童文学。児童文学だけどけっこうリアルに描かれている。希望はなくしてないので救いはある。ちょうどこの本が日本で発売された頃に、和平合意が交わされたんだよね。2009/09/04
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