内容説明
幻のレーダー“ウルツブルグ”は第二次世界大戦下、英空軍に大恐慌を巻き起こしたドイツ、テレフンケン社のFuMG62型(Funk)電波(Messung)標定(Ger¨at)機の秘匿名である。本書は、その正確な記録を紹介する。
目次
1 ウルツブルグ導入の背景
2 ウルツブルグの譲渡交渉と日本への輸送作戦
3 ウルツブルグ第二次輸送作戦
4 日本軍のレーダー
5 ウルツブルグの生涯
6 終戦―ウルツブルグの末路と生産会社の窮状
7 フォダス技師の戦後
技術編
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーてぃる
4
これが原点だったか、な。同じ轍は踏ませない。これが本当の、当時の日本の技術力。日本は電子戦で負けたのだ。自力では電探を開発できず、潜水艦でドイツからサンプルを取り寄せやっと端緒がつかめたあたりで終戦。ウルツブルグは対空レーダだが、艦載レーダにおいてもFCSに使えるようなレーダは完成しなかった。なお、この書籍は初版復刻版ともすぐに絶版になった。当時の「できなかったこと」に関する資料にあたるのは非常に難しい。(零戦、大和に関する「すごいだろ」本は絶版になることはあまりない、たとえどんなに古くても。) 2022/09/09
あーてぃる
1
これが本当の、当時の日本の技術力。日本は電子戦で負けたのだ。自分たちではレーダーを開発できず、潜水艦でドイツからサンプルを取り寄せて、やっと端緒がつかめたあたりで終戦。ウルツブルグは対空レーダーだが、艦載レーダーにおいてもFCSに使えるようなレーダーは完成しなかった。なお、この書籍は初版、復刻版ともすぐに絶版になった。当時の「できなかったこと」に関する資料にあたるのは非常に難しい。(零戦、大和に関する「すごいだろ」本は絶版になることはあまりない、たとえどんなに古くても。)
まえだ
0
戦争そのものが好きな訳では無いが、当時の日本の軍事力、工業生産力等が敵国とどのように差があり、どのように発展を遂げたのかを、この本の題材とも言える日本最大の電波攻撃を行うウルツブルグレーダについて学ぶことにより、当時の感覚を掴めるのかと考え読書に到る。冒頭で記載される通り、日本の敵機敵策方法の簡易さが航空機戦において無力さを知らされる。拝読する限り、電波戦に移行するのが第二次世界大戦後半だとも分かるのだが、それ以前に独国、米国共にレーダーの軍事発展は著しく伸びていることも確認出来る。
Tatsu
0
大戦中はるばるドイツからやってきた独テレフンケン社の技術者と日本のレーダー技術者との交流を交えて日本のレーダー開発の一断面を描く力作。ドイツ人の技術者というものを考えさせられるとともに欧州での電子戦争のレベルについに追いつくことができなかった日本の技術レベルの状況が痛感させられる。2012/08/19
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