内容説明
いい酒にありつきたい、といつも願っている。そこに極上の酒と、美味い肴があれば、それは幸せなことだ。しかし、安い酒と貧しい肴しかなくとも酒は飲める。僕にとって“いい酒”とは結局、酒を飲んでいるその時間のことであり、その場のことなのかも知れない。
目次
春を愛でる。(蕎麦屋は遅い午後の酒。;花見遊山に酒肴をこらす。;今宵一杯目をスタンド・バーで。;宿禰、蹶速の熱に酔う。)
夏に遊ぶ。(待つ間が楽し、うなぎ屋の酒。;グランド・キャバレーはいつもお祭。;焚き火を肴にバーボンを。;当たり馬券でミント・ジュレップ。;真夏の夕べはホテルのバーで。)
秋を味わう。(めし屋で飲む。;洋食屋で飲む。;台湾料理屋で飲む。;日本酒をしみじみ飲む。)
冬に酔う。(アテは駅弁、車窓の景色。;舞い散る雪を盃に受けて。;駒子がくるか、夢千代がくるか。)
行きつけの酒場で飲む。
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