本をともす

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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788720152
  • NDC分類 024.067
  • Cコード C0095

出版社内容情報

二〇二二年四月の開店以来、早いもので三年という時間が経過した。毎日、決めた時間に店を開けて、夜が訪れると店を閉める。単純な日々の繰り返しのようでいて、実際はそうではなく、毎日何かが発生する。バタバタするときもしょっちゅうある。

店を開けたあとはお客さんを待つ。基本的にはただ待つ。考えれば出版社に勤務していたときも待つ仕事が多かった。著者から原稿を、カメラマンから写真を、外に撮影に行けば、雲に隠れた太陽がふたたび顔を出すまで待つこともあった。だからなのか、待つことは嫌いではない。

二十五年の会社員生活を経て開業した葉々社は、本屋と出版社を兼務している。本を売りながら、本を作ってもいる。ふたつの出版社に所属していた頃は、仕事が忙しすぎて、自分自身がどんな仕事に向いているのか、真剣に考えたことはなかったように思う。これまでずっと雑誌や書籍の編集に携わってきたのだが、営業の仕事にはいちども就いてこなかった。本屋の仕事を始めてみて、自分はもしかすると営業に向いていたのではないかと感じている。リアルな場所としての本屋、イベント出店、オンラインストアをはじめ、毎日いろんなお客さんとのやりとりがある。本の話を聞いたり、仕事上の悩みについて相談を受けたり、日々、さまざまな年代のお客さんの人生に少しだけ触れている。まだ、三年程度しか本屋の仕事をしていないけれど、五十歳にしてたどり着いたこの職業は、天職なのかもしれない。いまはそう思っている。それほどまでに本屋は楽しいし、やりがいもある。

本書は、私が葉々社を開業するまでと、開業してからの記録である。毎日、どんなことを考えながら本屋の仕事を継続してきたのか、また、目の前に立ちふさがる課題に対して、どう向き合ってきたのかについて、具体的な数字を示しつつ振り返っている。

本屋が好きな人、本がないと生きていけない人たちのことを想像しながら原稿を書いた。本書をきっかけにして、全国各地に小さな本屋がもっと増えていくことを願っている。

目次

第1章 のれんのある本屋(やっぱり紙の本が好き;ひとり出版社のち、ひとり本屋 ほか)
第2章 半径五十センチを幸せにする仕事(待つということ;能動的に待つことを楽しむ ほか)
第3章 顔が見える店主(読書について;本屋なのに本が読めない ほか)
第4章 本をともす(ひとり出版社の人と本;街に本屋があることで ほか)

著者等紹介

小谷輝之[コタニテルユキ]
東京・梅屋敷の新刊書店「葉々社」店主。出版社勤務を経て、2022年4月に「葉々社」を開業。本屋を運営しながら出版も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

67
夏葉社の島田さんが「本屋さんを今すぐやりたくなる本です。」と賛辞を寄せていて、非常に貴重な個人書店開店からの3年間の記録であり、様々な工夫や努力で経営も順調な様子は参考にしたいところだ。一方で、仕入れ先の出版社について、みすず書房、筑摩書房、…晶文社、岩波書店…明石書店、大月書店…とあり、リベラルな傾向の出版社が多い印象を受ける。棚が限られている中で、多くを並べることは出来ないけれど、選書については色眼鏡を外して、読者に任せることが大切ではないか。目指すは読書の達人も初心者も手に取り、心惹かれる面白い本。2025/04/22

阿部義彦

27
最近の本屋さんの書いた本ではベストだと思う。本の造りから紙質から全てにグッときた。22年に梅屋敷で『葉々社』というひとり書店兼出版社を開業した小谷輝之さんの本です。まだ3年しか経ってませんがその経緯考えが具体的に綴られます。店舗の下見に来たついでに梅屋敷駅のカフェで、一服してた女性客4人全員がスマホでなくて本を読んでいたので、この地に決断しました。本は買い切りが多く、大手版元の決めた掛け率の悪さが衰退の根本なのに、掛け率を改善しないのに憤慨してます、私と同意見です。読メの読者にもお勧めします。時事通信社。2025/03/16

M H

20
梅屋敷の個人書店「葉々社」店主の本。開業前から現在までの心境や経営面などが詳しく書かれていて、納得、気付きが色々あった。特に①素敵と思う出版社(列挙されている)、②掛率の低さ・大手の買切条件の悪さ、③個人経営かつ接客業ゆえ心身を良い状態に保つ大切さあたり。幸いにも3年めにしていちばん良い経営状況になっているそうで、やりがいを感じていることが伝わってくる。ますますお店に行きたくなった。2025/03/16

愛書家

12
書店に立ち寄った時に偶然見つけた本作。 僕は書店という空間が大好きなので、こういったノンフィクション本は進んで読むようにしています。中々興味深い人生を送っているなあ。と思うほど人生が濃厚です、この人は。ゼロからの出発で手探りで書店を開く、その思いに感慨深く読みました。 この人も指摘する通り、書店が閉店する要因がそのシステムなんです。薄利多売というシステム自体見直さなければ、書店は淘汰されるばかり。そういうシステムをどうして出版社は見直さないのだろうと思う。2025/04/27

みすみ

9
定期的にお邪魔している独立系書店兼出版社・葉々社の小谷さんが書かれた本。編集者経験が豊富なだけあって一つ一つの言葉が選び抜かれていて、本屋を開きたい人に向けたハウツー本でありながら、読み物としても洗練された一冊。どこに時間とお金をかけ、どこを削るか。取捨選択が上手な方なんだなと感じる。「棚を眺めたときに目が合った本を購入してきた」という表現がとても好き。おすすめされていたポール・オースターの『ムーン・パレス』を買いにまたお邪魔しよう。2025/05/11

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