目次
第1章 憲法を「知る」(そもそも「憲法」とは何か?;「改憲」論議の経緯)
第2章 「改憲」の論点1―前文・天皇制・9条(前文;天皇制;9条)
第3章 「改憲」の論点2―国民の権利と義務(人権;国民の義務)
第4章 「改憲」の論点3―統治部門(国会;政党;オンブズマン制度;内閣;司法;財政;地方自治;非常事態)
第5章 「改正」と「改悪」(憲法改正の手続き・条件;最高法規規定)
著者等紹介
小林節[コバヤシセツ]
慶應義塾大学法学部教授(法学研究科兼務)、学校法人日本体育大学理事、日体桜華高等学校学校長、弁護士。法学博士、名誉博士(オトゥゴンテンゲル大学(モンゴル))。1949年東京都生まれ。1977年慶大大学院法学研究科博士課程修了。ハーバード大学ロー・スクール客員研究員等を経て、1989年に慶大教授に就任。その後、北京大学招聘教授、ハーバード大学ケネディ・スクール・オヴ・ガヴァメント研究員等を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
15
自称「改憲派」の著者が、日本国憲法の論点に即してみずからの憲法論や改正点を語った一冊。改憲を掲げつつも、自民党の改憲案に見られるような現行憲法を否定した改憲論とは違い、現行憲法の価値を積極的に評価し、それを発展させる立場から語られているのが興味深い。権力を縛るという憲法の大原則が国民を縛るものに変質させられようとする動きをはじめとする現在進行形の問題にも、そもそも論からしっかりと、それでいて簡潔にわかりやすい説明がされているのがいい。その主張すべてに同意したわけではないが、学ばされるところ多い一冊だった。2013/05/09
HA
0
新年初読了。本書は戦前回帰の改憲派とも9条至上護憲派とも違う「憲法をより良くする改憲」を掲げる中立的憲法論だ。『憲法とは権力者に義務を課す法律』という前提から始まり、9条から天皇制、表現の自由や三権などホットな話題からあまり注目されない条文まで解説し、提言がされる。正直なところ、天皇制などの部分では「Tに教わったっておま・・・」と突っ込みを入れた事も。しかし、表現の自由がその他の人権にも密接に関わるものである事や、議員定数削減の説得力ある論を拝見出来た事は予想外の収穫だった。入門として最適な一冊だと思う。2015/01/01
Moriya Masahiro
0
経済、軍事、保守思想の知識が乏しいため少しどうかな?って思う。2014/04/16
たかし
0
人権規定に関する論評は全体的に賛成。某与党の会見草案とはやはり格が違った! 左翼からも右翼からも,一定の支持は得られそうだけれど,強い支持は受けられそうもないような,ある意味で中道的な見解なのでしょうか。僕とはかなり合う部分が多かった2013/10/24