出版社内容情報
統計的推測は科学的心理学の根幹をなす方法であるが、心理学者でさえ混乱していることが多い。主流の仮説検定の問題点と誤解、ベイズ統計、尤度検定の導入まで、さまざまなアプローチの特徴と原理が前提となる科学哲学からよくわかる、類例のない入門書。
内容説明
有意性検定の誤解とは?科学としての心理学の正しいやり方とは?統計的推測は、科学的心理学の根幹をなしている。しかし心理学者でさえ、誤解し混乱していることが多い。前提となるポパー、クーン、ラカトシュの科学哲学の考え方から始めて、現在主流の仮説検定の問題点と誤解、それに代わるベイズ統計、尤度推測の導入まで、ポイントを押さえて解説。各アプローチの特徴と原理が基礎からよくわかる、類例のない入門書。
目次
1 カール・ポパーと境界設定
2 クーンとラカトシュ―パラダイムとプログラム
3 ネイマン、ピアソンと仮説検定
4 ベイズと仮説の確率
5 フィッシャーと尤度―科学的知見への王道
日本語版への補遺―開かれた社会と科学
著者等紹介
ディエネス,ゾルタン[ディエネス,ゾルタン] [Dienes,Zolt´an]
ケンブリッジ大学で自然科学の学士号を、マッコーリー大学で実験心理学の修士号を、そして、オックスフォード大学で実験心理学の博士号を取得。1990年よりサセックス大学にて教鞭をとっている。仮説検定にベイズファクターを使用することを推進し(「すべてのp値にBを(“a B for every p”)」をモットーとする)、2008年には本書に付随して、初のオンラインベイズファクター計算機を作成した。出版改革に関心がある(2021年以降、学会誌を除き、営利目的の出版社が運営するいかなるジャーナルにおいても投稿、査読、編集を行わないという方針を採用している)。Cortex誌において2013年に初めて設けられた登録報告(Registered Reports)編集チームのエディターの1人であった。Peer Community In Registered Reportsの共同設立者であり、共同運営者でもある
石井敬子[イシイケイコ]
現職:名古屋大学大学院情報学研究科教授。2003年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。専門は社会心理学、文化心理学
清河幸子[キヨカワサチコ]
現職:東京大学大学院教育学研究科准教授。2005年、東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。博士(教育学)。専門は教育心理学、認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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