内容説明
目まぐるしく変化し、少子高齢化が進行する現代。子どもを安心して育てられる社会のために、今、求められる変化とは?地域の子どもの成長、病、生き方、死の問題に教育、政策、研究を通じて取り組むパブリックヘルス(公衆衛生)。その専門家として世界で活動し、現在北欧に住む著者からの、希望を持てる、生きやすい未来をもたらすための提言。
目次
1 母親と赤ちゃんを守る―健康と教育の長期的効果と世代間効果(健康や疾病は胎芽、胎児、新生児期に素因が決定される;「奪われし未来」―個から個へ受け継がれるものが、広がるとき;子どもたちに投資する―アメリカ低所得層の早期教育プログラム;男女の産み分けと女性差別が及ぼす次世代への危害)
2 世代間に伝えられる富、健康、福祉―広がる格差(富と貧困の継承;児童虐待のサイクルとそれを中断する要因;福祉先進国、北欧の教育格差;「子どもを持ったペナルティ」の世代効果)
3 富と健康―パブリックヘルスへの投資は国の将来と豊かさへの投資(富で幸せは買えるか;富と健康の双方向性;パブリックヘルスへの投資は、後の医療費の節約;グローバルな公共財としての健康)
4 人口の健康・幸せ・豊かさとは(変わる人口―死亡率と出生率;人口の健康と幸せを測定したら;平均身長が語る健康と豊かさ)
5 国と家族―母子が、家族が、みんなが生きやすくなる社会をめざして(国が人口政策に踏み切るとき;自分の声が届く政策;国の制度か、個人の自由か)
著者等紹介
赤地葉子[アカチヨウコ]
1977年広島県生まれ。ハーバード大学パブリックヘルス大学院博士(国際保健)。東京大学学士(薬学)。世界保健機関(WHO)、グローバルファンド(The Global Fund to Fight AIDS,Tuberculosis and Malaria)、他の大学・国連研究所やNGOに勤務し、途上国における母子保健の推進、家族計画、マラリア対策、保健システムの強化等に政策、研究、現地調査を通して取り組む。2017年よりヘルスケア関連の個人コンサルタントとして独立し、フィンランドでデンマーク人の夫と二人の子どもと暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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