内容説明
カンパネッラとはだれか。科学革命の前夜・自然魔術期、ガリレイとも親交があったカンパネッラの、時代の転換期に生きた波乱に充ちた人生の学的記録。自然のなかに命(霊魂)を求めた「有機的世界観」を我が身に引き受けたがゆえの、異端的危うさが漂うカトリック僧の悲劇。
目次
第1章 カンパネッラ入門
第2章 “蜂起”の真相―預言と逮捕
第3章 人間と世界の全体性を重んじて―『太陽の都市』
第4章 「神慮」へのこだわり―『ガリレオの弁明』
第5章 汎感覚論者
第6章 人倫と“生命”の謳歌―『哲学詩集』
第7章 出獄から死まで
付論 研究小史―『哲学詩集』を中心に
著者等紹介
澤井繁男[サワイシゲオ]
1954年札幌市生まれ。道立札幌南高校から東京外国語大学伊語科を経て、京都大学大学院文学研究科伊語伊文学科博士課程修了。東京外国語大学論文博士(学術、1999)、元関西大学文学部教授。イタリアルネサンス文学・文化論専攻。訳書:カンパネッラ著『哲学詩集』(水声社、2020、日本翻訳家協会主催・翻訳特別賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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カンパネッラ入門:知的位置 青年期―蜂起前まで 蜂起の真相─預言と逮捕 人間と世界の全体性を重んじて─太陽の都市:ユートピアとルネサンス 至福千年と占星術 牢獄の日々 太陽の都市成立 「神慮」へのこだわり─『ガリレオの弁明』:ガリレイ的知との交流 ガリレオの弁明の執筆・視座 カンパネッラの知的位相 汎感覚論者 人倫と生命の謳歌─哲学詩集:3つの基本原理を詠んだ詩群 世界劇場 キリストと神 愛と美と善を謳ったカンツォーネ 自己愛についてのソネット 悪に立ち向かう思い ルター派を詠んだ詩 出獄から死まで2021/04/26
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