震災と行方不明―曖昧な喪失と受容の物語

個数:

震災と行方不明―曖昧な喪失と受容の物語

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月26日 04時08分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788516717
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C1036

内容説明

あの日、故郷と家族は姿を消した。だが、いまもそばにいると感じる瞬間、楽しさと懐かしさがこみあげる。大震災と原発災害によって喪われたつながりを求めて人と土地の記憶を手繰り寄せる12の物語。

目次

踊りの中で生き続けるもの―行方不明者と故郷と想起‐福島県浪江町請戸・田植踊
なぜ津波と原発災害後も、故郷の記憶は風化しないのか―漁師文化と海への礼儀作法‐浪江町請戸地区
ある行方不明家族の“もやいなおし”―旅をする父、娘を身近に見守る父母‐宮城県美里通・石巻市門脇
家族の思い出と記憶のコールドスリープ法―夫の明るい姿を想起させる心の回復法とコミュニティの順応力‐宮城県南三陸町志津川
震災の記憶と感情の行方不明―失われた記憶と家族関係‐東松島市大曲地区
ある宗教者を変えた肉親の死―曖昧な喪失の当事者になるとき‐東松島市大曲地区
死を追認しない供養のあり方―本音と向き合う遺族の葛藤とレジリエンスの獲得‐石巻市蛇田・南浜町
「区切り」から読み解く行方不明者遺族の歩み―妻の遺骨が見つかるまでの節目と再生‐気仙沼市杉ノ下地区
原発災害後の“宙づり”状態を脱して―農地への働きかけを継続する仮定的な予見‐福島県南相馬市
牛飼いとして曖昧に生きる意味―原発避難区域に戻った元酪農家の変化‐南相馬市小高区
生活再建のなかの慰霊碑建立―遺族の心情をつなぐ震災犠牲者の鎮魂‐宮城県南三陸町西戸地区
行方不明の土地をつなぎとめる「偽」アート―荒浜「偽バス停」の仕掛けとオモイデバスツアーの成功‐仙台市若林区荒浜
儀礼文化の伝承は最も確実な災害の記憶装置なのだろうか―台湾雲林県口湖、四湖の牽水状儀式

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

26
お勧めしたい一冊。◇金菱ゼミの今年のテーマは、学生の一人自身の当事者としての思いに皆で答えたもの。おそらく彼女のものである第一章にすぐ、心を奪われる。復活した地元の祭りに踊り手として加わった際に行方不明の父も共に参加していたように作られたフォールスメモリーの記述がとてもリアルで。次々と語られる「あえて(曖昧な)行方不明のままにする」という受容のしかた。ゆっくりと折り合いをつけていくことを可能にする「あわいの世界」の存在。誰もが当事者となりうることなのだと、ゆっくりと感じることができる。2020/06/27

金木犀

3
参考文献として読んだ。東北学院大のゼミ生が「行方不明」という言葉をめぐる震災の記憶に迫っている論文集。これまで3.11関連の書籍は読んだことがなかった。しかし、本書の著者の中にも被災者がいたことや調査協力者を募る際の難しさなど踏まえると、苦しみの先に向き合わなければならないものもあるのだと感じた。本書では行方不明を「曖昧な喪失」と定義し、遺族が〈白黒付かない選択〉をとるのはこの曖昧な喪失を前にしているが故だと語られていた。私たちに必要なのは白い善意を振りかざすことではなく、この曖昧さへの理解であると思う。2021/11/08

たこ

1
大学のゼミ生が、被災地で"行方不明"という"曖昧な喪失"と向き合うレポート集。 学生という大人に成りきっていない感受性がストレートであり、また学生の文章だからこそ、妙な技巧もなく、素直に入ってくる。 ニュースで見る「被災者◯◯人」の括りのなかに当たり前だが一人一人の被災者がいることを、改めて訴えてくる。2020/06/30

takao

0
ふむ2025/04/20

030314

0
自分の経験とリンクするところがあり、この本を読んでみた。実際の経験した事を思い出す事自体が辛い事だ、というのはよくわかる。その先の、災害に対する科学的な意見や提言があると良かった。2023/03/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15465019
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品