内容説明
良い親や立派な教師が、しつけと教育の名の下に子どもを殴り傷つけ、人間性を破壊し、支配欲を満たしてきた。そしてある日、凄惨な事件が発覚して世は騒然とする―独裁者の子ども時代を暴き、子どもの権利と尊厳を説く。時を超えて読み継がれる、驚愕と赦しのストーリー。
目次
生命力の迫害としての教育(いわゆる「闇教育」;「光の教育」はあるか?)
沈黙の劇の終幕―世は驚き騒ぐ(自己自身に対する殲滅戦;アドルフ・ヒットラーの子ども時代―隠れた残虐からあからさまな残虐へ;ユルゲン・バルチュ―その終わりから見た一つの生命)
恐れ、憤り、そして悲しみ―ただうしろめたさは抜きで―和解への道(わざとしたわけではなくとも無慈悲な行いは痛みをもたらす;シルヴィア・プラスと苦悩の禁止;押し殺された憤怒;知る許可)
著者等紹介
ミラー,アリス[ミラー,アリス][Miller,Alice]
1923‐2010。ポーランド生まれ。1946年スイスに移住。哲学の学位取得後、精神分析家の養成を受け資格を取得。約20年間精神分析の療法と分析家の養成に携わる。1979~81年にかけて、親のしつけや教育にひそむ暴力性を容赦なくえぐり出した『才能ある子のドラマ』『魂の殺人』『禁じられた知』の三部作を刊行し、世界的ベストセラーとなる。1988年精神分析と訣別し、著述活動に専念した
山下公子[ヤマシタキミコ]
本名・村上公子。1952年香川県高松市生れ。1975年上智大学外国語学部独逸語学科卒業。1976~77年、DAAD交換留学生として西ドイツ、ボンに滞在。1980年東京大学大学院博士課程(独語独文学専攻)中退。現在、早稲田大学人間科学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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