出版社内容情報
私どもがいま、はっきりと自覚せねばならないことがある。子どもの側からすれば、こんなにも「産まれにくい」状況が到来し、かつ、子どもと関わる大人の側からすれば、何とも「育てにくい」現状の出現に関して、無知無関心でいることはできないということである。歯止めのかからない「少子化」は、「保育行政」や「養育費の高騰」、あるいは「女性の意識」など、一つや二つの犯人捜しで解決のつく問題ではあるまい。それにかかわる人の心性の変化を長いタイムスパンのなかで、多方向から多面的に、深く丁寧に探り続けることを抜きにしては、答えを見出すことは困難ではないか。(序章 「子ども忌避」の時代へのアプローチ より)
内容説明
かつて来日外国人を驚かせた日本人の「子どもに対する優しさ」。それがいまは?子育てがリスクと考えられるようになた原因を、「子ども感」「子ども‐大人関係」の変容として歴史的に跡づけ、対策を提言する。
目次
序章 「子ども忌避」の時代へのアプローチ
第1章 稀薄化する「子ども」の存在意義―「親になる」という規範の崩壊と「子ども」の存在意義
第2章 「子と親の関係」の絶対性の喪失―親はなくとも子は育ち、子はいなくとも親は暮らす
第3章 都市化する空間と子ども排除の構造
第4章 多様化するメディア・ツールと子ども‐大人関係の変貌
第5章 「恐ろしい子ども」との遭遇
終章 「子ども」に託されるものは何か
著者等紹介
本田和子[ホンダマスコ]
1931年、新潟県に生まれる。お茶の水女子大学卒業。同大学助教授、教授、学長を経て、お茶の水女子大学名誉教授。専門は子ども学・子ども史・子ども文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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