まなざしの誕生―赤ちゃん学革命 (新装版)

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まなざしの誕生―赤ちゃん学革命 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 357,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788510005
  • NDC分類 376.11
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 「専門外の人に面白がってもらえるのが本当の学問である」刊行以来、赤ちゃんの理解が深まるだけでなく、赤ちゃんへのいとおしさがわき上がってくるような心理学の名著として、読み継がれてきた名著の新装版です。今はカリフォルニア工科大学の認知精神科学者として高名な著者が、MITで学んでいたときに着想を得て、書き下ろした著作ですが、本書の「赤ちゃんが、こころや世界を創造していく発達のプロセス」をめぐるメッセージは、今に至るも色あせることなく、むしろ遺伝学や神経科学の発展という時代のテストを経て、ますます確かなものとなってきました。「新装版まえがき」を加え、装幀も一新。

 この本は当時最新の研究紹介であるだけではなく、ある私的な思想の表明ともなってしまった。その思想とは、一言で言えば「遺伝vs経験」のジレンマを経験のサイド、発達のサイドから乗り越えてみせる、というメッセージだった。……本来生得説を唱えるはずの生物学者が経験による機能修飾を主張しはじめ、逆に学習説を唱えるはずの心理学者が遺伝決定論に傾くという皮肉な逆転現象が、2000年代初頭まで続いた。……しかし、よく考えてみれば、そんなはずはなかったのだ。そもそも「人格」なるものが何なのかを確定していないのに、その遺伝子を同定できるわけもない。IQの概念が崩壊しつつあるときにIQの遺伝子を見つけたと主張すること自体が、意味不明なのだから。……またIQ研究の伝統に対して、統計学的視点からの反省が芽生えた。機能の80%は遺伝要因の影響下にあるとしても、そのことは機能の80%が環境要因の影響下にあることと矛盾しない。この両者はそれこそパイこね変換のように、重層的に折り重なって成長の道筋を形造っている。知れば知るほど、遺伝決定論(や環境決定論)の底の浅さを思い知った。どちらから見ても同じように折り重なっているならば、それこそ自己達成予言的によき効果をもたらす側から、山に登ろうではないか。--私はこの本のメッセージに再び確信を抱いた。--(「新版まえがき」より)

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 【関連書籍】
 『 二歳半という年齢 』 久保田正人著 (定価2310円 初版1993)
 『 子どもは数をどのように理解しているのか 』 吉田甫著 (定価2310円 1991)
 『 ことばの前のことば 』 やまだようこ著 (定価2730円 1987)

目次

1章 イメージとしての赤ちゃん―ベビー・サイエンスの革命
2章 赤ちゃんは好奇心の動物―選好注視と馴化現象
3章 赤ちゃんはさかさの世界に住んでいる?―視空間知覚の発達
4章 見るおしゃぶりとしゃぶるおしゃぶり―空間認識の発生論
5章 赤ちゃんが鏡を見たら―模倣行動と自己認識
6章 自分が生まれたときのことを覚えていますか?―記憶とその発達
7章 頭のいい機械、応答する機械―赤ちゃん教育は可能か
8章 IQ200の赤ちゃん?―知能発達の本質
9章 赤ちゃんは二度生まれる―からだ、共生、まなざし
10章 赤ちゃんに「心」はあるか?―心の発生学の原理

著者等紹介

下條信輔[シモジョウシンスケ]
1955年、東京の生まれ。1978年、東京大学文学部心理学科卒業。1980年、同修士課程、1986年、同博士課程修了。この間、マサチューセッツ工科大学留学、同研究員、Ph.D.名古屋大学医学部特別研究員、スミス・ケトルウェル視覚研究所(サンフランシスコ)研究員を経て、現在カリフォルニア工科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スイ

11
『「心をもつ者」として扱われることによって、またそのことだけによって、心は発生し成長するのだ。』 赤ちゃんはどれだけのことを認識しているのかについての研究。 少し前の本なので変わっている部分もあると思うが、胸に留めたいところがたくさんあった。 著者の赤ちゃんへの眼差しの温かさよ…! 幼児教育への言及も多く、赤ちゃんの学びは積み木のように言葉なら言葉だけを積み重ねていくのではなく、樹木のように様々な方向へ枝を伸ばし、ジャンルを超えた思わぬ作用で広がっていくというのは、母子手帳に書いてもいいのでは。2017/03/12

米川青馬

2
読了。赤ちゃん学の名著。20年以上前の本でさすがに情報は古いが、基本的な思想はいまだに一番前を行っていると思う。早期教育の問題を示し、赤ちゃんのIQを知りたがることのおかしさを指摘。赤ちゃんを「好奇心のかたまり」「冒険家」「発見をする機械」「応答する機械」として見ることを勧める。そしてさらに、赤ちゃんを精神的にひとりの人格として認めて付き合おうと言う。なぜなら、赤ちゃんは「『心をもつ者』として扱われることによって、またそのことだけによって、心は発生し成長する」。赤ちゃんを人間にするのは、半分周囲なのだ。2012/02/29

DevLab

0
ここから研究はずっと進んでるのに、これ以上の「赤ちゃん研究」の本は、くやしいことにほとんどない。

ふら〜

0
乳幼児が何を感じ、何を考えているか。それを大人が理解するのは難しいかもしれないが、少なくとも大人の物差しで考えると間違い得る、そんな感じだろうか。もう少し類書読むかしらね。2021/10/02

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