出版社内容情報
IT革命が経済や社会に与えるインパクトについて、さまざまに語られてい ます。教育にインターネットを活用せよという意見もたくさん出ていますが いくらITを教育の場にもちこんでも、その中味が今までと同じでは、なん の改善にもなりません。ITによって、学校と教室のありかたを一変し、 「詰めこみ教育」を一新して「自ら学び自ら発見する学習」に切り換えるこ と、それが本書の提言です。数学教育をとおして国際的に活躍する著者が、 世界に向けて実際に行った教育実験を例に引きながら、来るべき教育革命の姿をまざまざ と描き出した一冊です。
情報化が進めば教育システムが根本的に変わる可能性もある。ここ五年や十年では従来の学校という教育制度がなくなるような変化は起こらないかも知れないが、古い体質の学校は存在意義を失い、淘汰されよう。そのとき生き残れるのは、「発見の喜びを十分に味わわせてくれ、自ら学び、自分で納得するまで考え、新しいこと創造する力をつけてくれる」ような教育機関・教育システムではなかろうか。それが、現在の学校という形のまま残るか、それともインターネット上のヴァーチャル遠隔教育システムという形をとるか、それらが混在するか、それはまだ予断を許さない。(「はじめに」より)
・2000年6月8日(木)朝日新聞関西版夕刊「youme」欄にて、著者の村上温夫氏のインタビュー
・「月刊 高校教育」2000.10月号 小島順氏評
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【関連書籍】
『 質的心理学研究 第6号/養育・保育・教育の実践 』 (定価2940円 2007.3月)
『 ごまかし勉強 上・下 』 藤澤伸介著 (定価各1890円 2002)
『 間違いだらけの学習論 』 西林克彦著 (定価1890円 1994)
内容説明
近年の日本の教育は、受験のための教え込み、「録音再生型」であった。それが学力低下や、若者のやる気のなさを招いた。21世紀に必要な「創造性」はこの延長上には生まれない。どんな形でパソコンやインターネットを利用すれば創造性を伸ばせるか?どうすれば「教える」から「育てる」へ中味を切りかえ、「学ぶ喜び」を取り戻せるか?数学教育をとおして国際的に活躍する著者が、世界に向けて行った実験を例に、来るべき教育革命と「教育の未来像」を描き出す。
目次
第1章 何のための教育?
第2章 パソコンとインターネットで学校は?!
第3章 バーチャル・クラスルームがやってくる―遠隔教育がひらく可能性
第4章 発見する学習・探求する学習へ
第5章 世界に向けて行った実験
第6章 未来の社会・未来の教育