太宰治を文化人類学者が読む―アレゴリーとしての文化

太宰治を文化人類学者が読む―アレゴリーとしての文化

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  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788506534
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1090

出版社内容情報

 没後50年,人気ますます高い太宰治。気鋭の文化人類学者がその作品に頻出する戦争,社会的不平等,国民意識,小市民の生活などのテーマをベンヤミン的なアレゴリーの観点から分析して新しい読みを拓き,「文化」の問題に新鮮な議論を提起する。

 ・「出版ニュース」98.12下旬号

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 【関連書籍】
 『 小説の面白さと言語 』 中山眞彦著 (定価2520円 2004)
 『 投機としての文学 』 紅野謙介著 (定価3990円 2003)
 『 賢治鳥類学 』 赤田秀子ほか著 (定価3465円 1998)

内容説明

含羞を失った戦後文化を痛烈に批判した太宰治。作品のいたるところに描かれる戦争、社会的不平等、国民意識、小市民の生活、滅びの美などのテーマを、ベンヤミンのアレゴリーの概念を手がかりに解読し、現代の切実な課題である「文化」の問題に新鮮な議論を提供する。

目次

第1章 太宰治をどう読むか
第2章 アレゴリーと言葉
第3章 物語作家であること
第4章 「滅びの美」
第5章 太宰劇場の熱狂と変容
第6章 現代世界と太宰治

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoake

1
私小説的伝記的解釈から離れた場所から考察を始めている点が良い。太宰のニヒリズムの本質に接近していることも興味深かった。ただ、後期作品を扱う段になると、自ら封じていたはずの私小説的伝記的解釈が幅を利かせているのはいただけない。初志貫徹できてねえ。2009/10/10

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