- ホーム
- > 和書
- > エンターテイメント
- > TV映画タレント・ミュージシャン
- > タレント
内容説明
ボロを着た王子様は、いくつもの試練を乗り越え破天荒な猿まわし芸人に。その半生は、笑いと涙で満ち溢れていた…。
目次
第1章 Great Mother
第2章 Great Brothers
第3章 Great Friends
第4章 Great Monkies
第5章 Great Wife
第6章 Great Father
第7章 Great People
著者等紹介
村崎太郎[ムラサキタロウ]
1961年、山口県生まれ。17歳で初代次郎とコンビを結成し、日本に途絶えた猿まわしを復活、次郎の“反省”ポーズで全国的な人気者になる。二代目次郎とは猿まわしを舞台芸術に昇華させ、アメリカ、中国公演も実現。今年、四代目次郎を襲名させ、全国各地で公演活動を行いながら、伝統芸能保存の観点から、後継者の育成にも力を入れている。おもな賞歴として、文化庁芸術祭賞(1991年)、ACC全日本CMフェスティバル優秀賞(1991年)、アメリカ連邦議会からの「日本伝統芸」の称号授与(1992年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おじいやん featuring おじいちゃん( ̄+ー ̄)
41
本の交換会で出した本なんだけど本の説明してる最中に「ところでそもそも北海道に部落差別あるのかな?」と根本的なところに気づいてしまった本でもこれ以外は考えられんかったなぁだって生まれてからずーっとこの事考えさせられながら生き続けてきた人の本だよ。常に虐げられてるのはとてもつらいし虐げられるのに休みはない。この事実がこの本の文字と文字との行間に異様な迫力を与えているもう文才や構成云々かんぬんすらおぞましいほどの情念なら感動を読者に与える事もある。これノンフィクションだけどあとがきすごいよ血が凍りました2017/02/13
ゆう
11
芸人として華やかな世界で活躍している著者が、出自を明かし、差別問題への提起をした自伝。外車を何台も所有していた芸人としての絶頂期。ひとりぼっちになり、鬱となった低迷期。部落の子として生まれ育った幼少期。出会い、別れ、葛藤。いいことも悪いこともストレートに語り、好感がもてます。 2013/06/11
たくのみ
8
猿回しを復活させ、一時はマスメディアで大活躍した、猿の次郎君と猿回しの太郎さん。最近見ないと思ったら、こんなスランプと葛藤があったのか、とびっくりした。出自の問題での悩み、異性関係、祭り上げられ調子に乗った失敗、伝統芸能なのに低く見られることへの不満、親や仲間との擦れ違い。お調子者の成りあがり物語が、痛くもあり、それを自ら壊してしまうもう一人の自分が制御できない苦悩…深い心の傷が差別問題の奥深さを語っているのだった。2013/10/25
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
7
1)自分の息子は王子である、と思うことに微塵の疑いもなかった母 2)頑張れる人生は楽しい、と思わせてくれた父 3)差別によって傷つけられている人はなくなっていない=差別はなくなっていない 4)何かを得る為に艱難辛苦を乗りこえなくてはいけないわけではないけど、乗りこえた人には乗りこえていない人にはない強さがある 以上。2013/12/20
ひさちゃん
5
少しずつ読み、ようやく読了。以前頻繁にメディアに出ていた太郎次郎は記憶に刻まれているが、その村崎太郎さんの自伝エッセイ。おおむね時系列で書かれてはいるものの、前後することもあるので、一気読みとはいかなかった。部落差別問題はもうなくなったという人がいるが決してそんなことはなく、むしろその深刻さは年々酷くなっている。このエッセイで知ったが村崎さんは一時精神的に病んでいた。それはこの部落差別問題にも起因している。今も苦しむ人がいて、それはその人自身に問題があるのではない。社会を変えていかなければと思った。2022/09/10