出版社内容情報
宮沢賢治,岡本かの子,レオナルド・ダ・ヴィンチ,グレン・グールドら,精神の病を創造へと高めていった天才たち。それはいかにして可能となったか,彼らの病の軌跡と作品との緊張に満ちた内的関係を,パトグラフィの第一人者が想を新たにまとめる。
・「日経ウーマン」98.8月号
・「自分の生き方に迷った時は力づけられるこの本を」篠田節子氏
・「精神療法」97.12 河合隼雄氏評
・京都新聞 97.6.8
・日本経済新聞 97.5.4
・「サンデー毎日」97.5.11
内容説明
天才とは、健常人の体験を遙かに超えた「豊かな体験領域」を生きる人々のことである。精神の病における体験は、ヒトという種がもともと備えていた体験可能性や感受性の一側面なのだ。天才たちの生にみる、正気と狂気のコミュニケーション。
目次
1 天才的な人々(宮沢賢治の謎;岡本かの子 ほか)
2 精神病理と社会病理(ヴォツェックまたは比較Criminopathograhyの試み;『ドグラ・マグラ』と多重人格 ほか)
3 創造の病理学(強迫と創造;対人恐怖と創造 ほか)