出版社内容情報
MITの博士でさえ戸惑う悪しきデザインの例,例,例…。日常の道具から巨大装置まで,使いにくく,ミスを生みやすいデザインが満ちあふれているのはなぜか。それをどう改善すべきか。第一級の認知心理学者がユーモアたっぷりに論じた痛快な本。心理学からデザイン・建築など応用範囲がひろく、読み物としても楽しめます。心理学・デザイン・建築などのテキストとしても好評の一冊です。
人の頭は、世の中のことを理解するように巧妙に作られている。ほんの少しの手がかりさえ与えられれば、自分で説明したり納得したり理解をしたりしながら、うまくやっていけるはずなのだ。私たちの毎日の生活の一部になっている本やラジオや台所の電化製品、オフィスの機械や電灯のスイッチなどを考えてみよう。よくデザインされたものは、容易に解釈したり理解することが出来る。そういうものにはどう操作したらいいか目に見える手がかりがある。デザインの悪いものは、使いにくいし使っているといらいらしてくる。そういうものには、手がかりがなかったり、場合によっては間違った手がかりがあったりして、利用者たちを間違わせたり、あたりまえの解釈や理解をじゃましたりする。まったく、なんとひどいデザインのものが多いことだろう。そのおかげで世の中は、いらいらの声、理解できないもの、誤りを引き起こしやすい機械などでいっぱいである。この本は、そのような状況を変えようとする試みである。(「第1章 毎日使う道具の精神病理学」より)
・「看護展望」98.5月号 特集「心理学の今」末次 晃氏評
・「izumi」97.12月 「バリアフリーとユニバーサルデザイン」古瀬 敏氏
・「DESIGN NEWS」96.9.10 「認知的ユーザビリティの研究に着手せよ」黒須正明氏
・「身の回りにある日用品がいかに使いにくいか、なぜ操作に迷ったりするのかということをアフォーダンスの概念を援用して分析している。使いにくいデザインの例とその解説が面白い。よいデザインとは何かを考えさせられる。」
目次
第1章 毎日使う道具の精神病理学
第2章 日常場面における行為の心理学
第3章 頭の中の知識と外界にある知識
第4章 何をするかを知る
第5章 誤るは人の常
第6章 デザインという困難な課題
第7章 ユーザ中心のデザイン
感想・レビュー
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zirou1984
nbhd
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majiro