内容説明
平安朝の代表的歌人でありながら、千年の時空を超えた今でも、典型的な美男美女の代名詞と謳われる業平と小町。この2人は、数々の説話や伝承によって様々な虚像を作り上げられたが、本書ではそれらを打破粉砕し、徹底的に資料に基づいて実像に迫った。平安朝文学研究の第一人者である著者の意欲作。
目次
1 在原業平―その作家的実像(在原業平伝の原点;『伊勢物語』と在原業平;在原業平の官歴と『伊勢物語』の世界;在原業平と二条の后;『伊勢物語』の方法と在原業平)
2 小野小町―その輝ける歌人の才能(小野小町の実像;小野小町の歌の方法;小野小町の説話化;文学史の小町)