内容説明
一四〇〇年程前の中国、北斉の国に、自然の岩に経典や仏名を刻みつけてまわった一人の僧侶がいた。今なお残る巨大モニュメントの、その時代背景と、作り上げた僧侶の信仰。またそこに使われている様々な特殊文字の意味を解き明かす。
目次
1 菩薩道と経変書(北斉の仏教;火焔の図像と『燃灯仏布髪授記』;火焔の図像を紐解く;髪塔;飛白体と釈迦の髪;二鼓山の「涅槃経変」と「釈迦一代記」;泰山「人」字と菩薩の位)
2 僧安の浄土思想(儒教と浄土思想;飛白体の歴史と燕尾の書法;墓の中;浄土三部経の中の鳥;双鈎刻文字に阿弥陀仏がいる;阿弥陀仏 光の仏)
3 大空王仏とは(一字一仏;盧舎那蓮華胎蔵世界を表す法界人中像;大空王仏四字の解釈;二つの空王;大空王仏と大日如来)
著者等紹介
北島信一[キタジマシンイチ]
1957年4月12日長野県長野市に生まれる。1981年3月東京学芸大学教育学部書道科卒業。1982年3月東京学芸大学専攻科書道課程修了。2001年横浜美術館市民講座絵画講師、テーマ「CSP技法による絵画制作」。現在、書家・美術家・書法史研究家・書道講師・『楽書通信』常任執筆・CSP絵画サークル主催・Shop、レストラン内装作品、書籍表紙、ロゴなど多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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