内容説明
知られざる作家たちの生と死―大泉黒石・森清秋・永見徳太郎・種田山頭火・藤澤清造・松原敏夫―評価されないまま、世間に埋もれ死んでいった六人の文人たちがのこしたことば、ドラマチックな人生を、その強烈な人間性・作品に魅せられた著者が鮮やかに描き出す。
目次
志望なんぞあるものかね―大泉黒石
大切な母をどこへ連れていった―森清秋
長崎銅座町の殿様―永見徳太郎
ころり往生はわが願い―種田山頭火
のたれ死にでもよいではないか―藤澤清造
一度くらいウソをつかせろよ―松原敏夫
著者等紹介
志村有弘[シムラクニヒロ]
日本文藝家協会会員・日本ペンクラブ会員・八洲学園大学客員教授(立教高校教諭・梅光女学院大学助教授・相模女子大学教授を経て)。北海道深川市生。伝承文学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nishiyan
10
大泉黒石、森清秋、永見徳太郎、種田山頭火、藤澤清造、松原敏夫と6人の作家の数奇な人生を解説した新書。専門書というよりはむしろエッセイに近い語り口は読みやすく、彼らの作品に触れる入門書として最適といえる。興味深いのは大泉黒石の生涯である。たくさんの子どもに恵まれ、また大正から戦前にかけてたくさんの著作を出しながらも貧困と背中合わせの彼の人生は孤独と黒石が残した「志望なんぞあるかね、俺は死ぬまで志望も目的もないんだよ」という言葉の通り、飄々としていて面白い。黒石の著作を読んでみたいと思った。2020/09/04
のすけ
0
詩を、読みたくなった。2012/11/06
afro
0
藤澤清造の箇所以外は流し読み。雑誌の小さな記事のレベル。2011/05/26
ピラックマ
0
西村賢太より知った藤澤清造に興味あり購入。顔怖い・・・紹介程度で物足りないが他に大泉黒石・森清秋・永見徳太郎・種田山頭火・松原敏夫の生き様・死に様。まぁ他人事なのでカッコイイとは思うがやはりこんな野垂れ死にはイヤっす。2010/08/30
黒石
0
すばらしい。2009/06/01