出版社内容情報
《内容》
CAPDセルフケアを出版して7年が経ちました.CAPD療法も進歩が
大きく,現状と合わない点が多くみられるようになり,新版の発刊
となりました.たとえば,CAPD液に関しましても,浸透圧物質とし
てブドウ糖のみであったのが,イコデキストリンといった新しい浸
透圧物質のCAPD液が使用可能となりました.自動環流装置や接続装
置も改良されてきました.カテーテル挿入術に関しても,CAPDの段
階的導入(SMAP)が行われるようになっています.
近年,EBM(科学的根拠にもとづく医療)という言葉がよく用いら
れます.EBMとは「診ている患者さんの臨床上の疑問点に関して,医
師が関連文献などを検索し,それらを批判的に吟味した上で患者さ
んへの適応の妥当性を評価し,さらに患者さんの価値観や意向を考
慮した上で臨床判断を下し,専門技術を活用して医療を行うこと」
とされています.透析医療においても数多くの報告をもとに生存率
を高め,合併症を抑えるために,診断や治療に関してEBMに基づくガ
イドラインが出されるようになりました.たとえば,米国のK/DOQI
ガイドライン,欧州EDTAのガイドラインがだされており,CAPDにお
いても至適透析に関するもの,栄養に関するもの,貧血や骨合併症
に対するガイドラインが出されております.今回の改訂ではこれら
ガイドラインより,至適透析に関して,また目標検査値に関して引
用させていただいております.
2004年4月
田畑 勉
《目次》
A腎臓のしくみと働き
1.腎臓のしくみ
2.腎臓の働き
B腎不全について
1.慢性腎不全の原因となる疾患(原疾患)
2.腎不全の症状
CCAPDとは?
1.CAPD(持続式携帯型腹膜透析)について
2.1日の生活
3.血液透析とCAPDの特徴
DCAPDの原理
1.CAPDの働き
2.腹 膜
3.CAPDの原理
4.CAPD液の組成
ECAPDの効率
1.腹膜の透析効率
2.貯留時間と透析効率
3.CAPD液濃度
4.CAPD液量
5.交換回数
FCAPDの至適透析
1.溶質除去
2.体液管理
3.残存腎機能
4.腹膜機能
GCAPD導入のスケジュール
Hカテーテル留置術について
1.カテーテルについて
2.手術とカテーテル挿入部位について
3.手術までのスケジュール
4.手術後の注意点
5.手術後のスケジュール
6.CAPDの段階的導入法(SMAP)
ICAPD各システムの紹介
1.バッグ携帯方式
2.バッグフリー方式
3.交換用機械の特徴
4.自動腹膜灌流装置
Jバッグ交換時に注意すること
1.無菌操作について
2.排液の観察
Kカテーテル出口部ケアの方法
1.必要物品
2.手洗いとマスク装着
3.観 察
4.洗 浄
5.消 毒
6.ガーゼのあて方
7.固定方法
Lシャワー及び入浴方法
1.カバーの種類
2.使用方法
3.オープンシャワーの方法
4.シャワー・入浴を禁止する時
5.注意事項
6.出口部清拭の方法
M食事について
1.バランスのとれた食事
2.カロリーをおさえた食事
3.蛋白質について
4.野菜・果物について
5.塩分について
N水分管理について
1.体の水分の出入り
2.目標体重
3.水分・塩分について
4.水分制限の工夫
O運動について
1.運動による効果
2.望ましい運動
3.好ましくない運動
4.性生活
P検査データの見方
Q薬について……64
R毎日の測定と自己管理ノートの記録
1.脈拍測定
2.血圧測定
3.体温測定
4.体重測定
5.自己管理ノート記録方法
S旅行について
1.国内旅行
2.海外旅行
Tトラブル対処
1.亀裂に対して
2.離脱に対して
3.接続チューブ先端の汚染
4.Yセットの汚染
5.CAPD液バッグの汚染
6.接続チューブのローラークランプまたはツイストクランプが
壊れた場合
7.CAPD液・器材の不良品
8.CAPD液の温度
UCAPDカテーテルに伴う合併症
1.腹膜炎
2.カテーテル出口部・トンネル感染
3.注・排液不良
4.液もれ
5.血性排液(手術後以外)
VCAPDの合併症
1.高脂血症
2.低蛋白血症
3.その他
W透析一般の合併症
1.透析不足
2.心不全・肺水腫
3.脱 水
4.高血圧
5.貧 血
6.カリウムについて
7.骨の合併症
8.眼の合併症
X退院の準備
1.必要物品
2.CAPD液・器材類の配送サービスシステムと在庫管理
3.透析安心カード
Y身体障害者手帳と医療費
1.身体障害者手帳
2.医療費
3.透析治療と医療費
4.障害者医療証
5.CAPD液加温器の給付
ZCAPDの防災対策
目次
腎臓のしくみと働き
腎不全について
CAPDとは?
CAPDの原理
CAPDの効率
CAPDの至適透析
CAPD導入のスケジュール
カテーテル留置術について
CAPD各システムの紹介
バッグ交換時に注意すること〔ほか〕
著者等紹介
田畑勉[タバタツトム]
蒼龍会井上病院
二上志帆子[ニカミシホコ]
蒼龍会井上病院CAPD室
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。